入院中のTさんのご家族から先日電話を頂いて、ご自宅に寄らせて貰った。今日はご長男のお嫁さんの仕事がお休みの日だ。Tさんは全身に癌が転移していて もう治療は行っていない。IVHと痛み止めの点滴で過ごされている。夜間は徘徊や自己抜去が見られ看護師さん泣かせだ。
「お義父さんね、私の顔を見たら家に帰りたいって言うのよ。夜なんかは手袋されてベッドに繋がれて可哀相でね・・すごい形相になるのよ・・ひどいよね・・・だけど退院させて家で看る自信がないのよ」
お嫁さんは家の前の広い田んぼを眺めながら「何年か前はお義父さんがよく手入れしていたわー」と言った。
『ひどいよね』は看護師さんや病院に向けられた言葉ではなく、家に連れて帰ってあげれないご自分を責めてるみたいに聞こえた。
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