認知症が進んでいる、なにもできなくなっている、と医者や彼女の娘は言う。 なにもできない、なんてことはない。 なにもできなかったら独居生活は無理だ。
彼女に会いにディサービスに行ったら ちょうど裁縫をしていた。型紙に合わせて予め切ってあるガーゼの布地を縫っていた。 何を作っているのかと尋ねたら「マ.ス.ク」と答える。彼女の手元を見ていて、思っていたより ずっと器用なことに驚いた。針を刺す間隔や縫いやすいよう布地を送る手捌きは慣れたものだ。 針と糸を見ただけで頭痛がする私からすれば、 楽しそうに縫い物をしているだけで尊敬に値する。針に三回ほど糸を巻いて、ちゃんと玉留めもしている。すごいすごい。最後に 両耳にかけるゴムを通して、ハイ できあがり。 他の利用者さんより ずっと時間は かかったが、それでもマスクは出来上がった。 ただ、残念なことに 施設が用意したゴム紐が短すぎて 耳まで届かなかったんだけど・・(-_-) 職員さんが「ごめんね、ゴムが足りなかったね」と言うと 「ポッタ(彼女が飼っている犬)に・・着けるから・・い、い、よ」と彼女は笑った。
ねえ、今度 病院に行ったら あの先生の口を縫ってやりましょうか。診察室で貴女の服に鼻先をつけて「臭うなぁ..」と言った口を玉留めしてやりましょうか。
まだ できること たくさんあるのよって・・・。
2012年1月11日水曜日
ツッキー
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