こんな病気になって初めて健康であることのありがたみを知ったわ。痛くて眠れないときは 窓から明けの明星が見えるのよ。家にいたら見ることもないのに、東向きの病室にいるお陰で 見えるものもあるの。
彼女は自分に言い聞かせるように言う。 私は横で頷くしかできない。
義父の闘病も二年になる。
お義父さんがしんどい思いをして私たちに勉強させてくれている。こんな病気になったから 親孝行の真似事もさせて貰える、お義父さんにに感謝しないと・・・と家人と話しをする。 そう自分たちに言い聞かせる。
健康のありがたみが分からなくていい。 勉強させて貰えなくていい。 親孝行の真似事ができずじまいでもいい。 義父が病気にならなかったら それでよかったのに、と 寝顔を見ながら思う。

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