2013年1月26日土曜日

過去

83歳の女性。長女から相談を受けたのは昨年の夏のこと。毎日国道を渡って高台にある運動公園まで散歩に行く元気な認知症。娘のためにご飯を作っていますといいながら、コンロは全く使った形跡がない。私にはまだ早いと、デイへの誘いは断られっぱなしだった。
年が明けて、次女が近くのデイに連れて行った。認知症ケアの専門の資格を持っている管理者がいるからと勧めていたデイだったが、そこの相談員から事ら利の電話が入った。
若い頃の不倫の相手の妻が通ってきている。 他の利用者も気付いているのでトラブルを防ぎたいとのこと。
40年前、妻のある男と不倫関係になった。相手の妻は、夜這いの日に警察に通報し男は逮捕され拘留されたとのこと。新聞にも載り60歳過ぎの人なら誰でも知っているとの話だった。覚えていないのは、認知症になった本人だけなのか。娘は、知っているのだろうか。尋ねるわけにいかず、デイの定員がいっぱいになったからと、遠くのデイを勧めた。
女性と同じ敷地に住む義兄夫婦が距離を保ったつきあいをしている訳が理解できた気がした。夫は7年前に亡くなったが、40年前からどのような気持ちで住み続けたのだろうか。

2013年1月23日水曜日

何が正しいねん

認知症が始まった男性が退院して入所した有料老人ホーム。1ヶ月経ったら寝たきりになってしまった。大声で職員を呼ぶ。勝手にベッドから降りようとした。壁をたたいた……そのたびに精神安定剤や抑うつ剤が増えて、今では胃薬と下剤とともに安定剤を5種類飲んでいる。薬の影響ではないかと、一時的に薬を辞めてリハビリしようと提案すると、施設の管理者は、転倒するか薬を飲むかどちらかを選んでくれと言う。息子と妻は、今はおとなしくなって安心している。医師は、骨折したら誰が責任を取るのだという。
ベッドを手すりで囲って薬でぼんやりさせることがみんなの希望なのか。
ケアマネが最も落ち込むのはこんな時だ。

2013年1月6日日曜日

お父さんが

また義母の話。
「お父さんが出て行ったきり帰ってこないの。さっきまで座って話していたのに、ちょっと出てくると言って玄関に行ってから、帰ってこないんだけど、どこ行ったんだろうね」
数分おきに電話が来る。
そんなに夫のことを愛していたかというと、そうではない。むしろ、嫁いできたことを後悔していた義母なのになぜ夫の幻覚を見るのだろうか。
「ペコロスの母に会いに行く」でも、「さっき、父ちゃんが訪ねて来なったばい」という父ちゃんには、酒癖が悪くて苦労させられたはず。
昨年、担当していた人が数人亡くなられた。とっくの昔に夫が亡くなったり、入所してから数年会っていない人もいる。
「亡くなられたお父さん(お母さん)が夢に出てきた」とか「夢に出てきた」という認知症の人の配偶者は、褒められた人ではないことが多い。子供たちは、生きてるときは父ちゃんが死んでくれれば…と言ってたじゃないという人もいる。

仲が悪かった方が記憶に残っているのだろうか。それとも憎んでいた相手を許すために美化されて思い出すのだろうか。

2013年1月5日土曜日

今年も あと360日

高橋大輔王子がソチ五輪で引退を表明した・・。あと一年しかない。
まだ正月5日めにして たぶん2013年一番のショックになるだろうことが既に訪れた(:_;)

2013年1月4日金曜日

工作は苦手だけど・・

また彼女から転送電話が入る。独り暮らしだから出ないわけにはいかない。たぶんいつものパターンだ。
「もしもし、エアコンのリモコンがおかしいのよ。壊れたみたい。見に来て」 あ、やっぱり・・またかぁ(-_-)・・・まぁ 転倒したとか具合が悪いとかじゃなくて一応はホッとするけど。簡単な操作だよ、と電話口で説明しても 彼女は『見に来てもらう』のを前提で電話してきているので 説明を聞いて自分で解決しようとする様子は全くない。押し問答してる時間を考えたら 車で走ったほうが早そうだから 結局駆け付けることになる。
んもー、これから鬼平犯科帳 観ようと思ってたのにー( ̄▽ ̄;)
ピッピッピ! ハイ、終了。用事は3秒で終わる。 「え?今 どうやった?」 彼女は私が魔法でも使ったかのように感心している。どうやったって・・何度も説明してるやん〜。 「切替のトコは押さないでね。赤いボタンだけ触ってね」 「私が下手くそだから迷惑かけて・・私が下手なんやね・・」いや、ボタン一つだから上手いとか下手とか言うモンでもないんだけどさ・・・。 彼女が新品のリモコンに細工するのを見栄えが悪い、と嫌がってたからカバーはしなかったが 他のボタンを押さないようにするのに今夜はやっと了解してくれた。「明日 もう一度来て、カバーをつけるね」と約束する。あーやれやれ、早く帰って平蔵観なきゃ。
帰り際、寝室(兼居間)から玄関に行くまでに通る台所のエアコンが点いている。 「あれ、つけっ放しになってるよ」と言うと 「来てくれたときに寒いだろうから点けておいたの」と言う・・(:_;) ばぁちゃん、ごめんね、着信見て(うわ、ウザい)とか思ったりして・・・と心の中で謝った。
「じゃあ 台所のエアコンは消して帰るよ」と リモコンを見たら こっちのはドライに設定されてるし・・・(+_+) リモコンのカバー、二つ作らなくっちゃ・・。

2013年1月3日木曜日

正月


正月だというのに、救急車の音が絶えない。近所に総合病院があるからだろうが、寒空に響く。
気になって、入院中や、身寄りのない利用者をのぞきに行って安心する。ベッドで、か弱い声で帰りたい。世間は正月だというのに…と言われると、年を越せたから良かったじゃないと慰めにもならないことを言って後にする。
年末訪問したおばあちゃんは、1週間もMさんに会えないのは辛いと言っていた。デイの職員の中でMさんは特別、イケメンで職場のトップだと信じている。南方系の顔は、農耕時代にはもてる存在だったかもしれない。棍棒が似合うPTさんだ。
妹とけんかしてお節を持ってきてくれないと言ったと落ち込んでいたおばあちゃんには、大晦日にお節が届いたはずだから、また元気になるだろうけど、御神酒でアルコール依存症が再発しなければいいなと願うだけだ。
年末年始はヘルパーは来ないし、デイもないからお母さんのオムツは息子さんの仕事だよ、と励ました息子はヘルパーの手際を見て覚えたオムツ交換ができただろうか。
明日、職場にかかってくる電話が恐怖だ。