2009年6月24日水曜日

犬を干した人

オリバー・サックスという神経学者がいる。「レナードの朝」の原作を書いた人。サックスの本に「妻を帽子と間違えた男」がある。認知障害の男が、妻を帽子のようにかぶろうとしたという例を書いている。

認知症の女性は、犬を物干しにぶら下げていた。犬に藁を食べさせようとしていたこともある。本人と話すと、シャツは日に当てないといけない。山羊は藁を食べさせないと乳がでないと、なんでそんなことを聞くのかという顔をして、息子は農業をしたことがないからわからないのだと言う。
彼女には、真っ白な犬が、白いシャツに見えたり、白い山羊に見えるのだ。息子は、水槽にみそ汁を入れるから金魚が何度も死んだと言う。彼女には、金魚が猫と同じに見えるのだ。昔は余ったご飯にみそ汁をかけて食べさせていたから。息子には、とても受け容れられない説明だったようだが、だからこそ認知症なのだと思った。

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