悪友の建築事務所を10年以上ぶりに訪ねた。事務所よりハーレーのためのガレージの方が立派。ヘルメットのせいだと言い訳しつつ、ほとんど髪が無くなった頭をなでながら迎えてくれる。体力が無いとハーレーを転がすのは無理と、バイクを降りた。その代わりと、設計図をひくパソコンで見せてくれたのが棚田。数枚の田を買った。これと、これとここに4枚と説明してくれるがどれも同じに見える。毎週通って手入れしているから地元の人から当てにされているらしい。あのハーレーを連ねて走っていた面影は、今はトラクターの自慢に変わった。狭い急なあぜ道でも走れる4駆の耕耘機が今はバイクの代わり。地元のじいさんばあさんがオレを待っているからと、笑う。そういえば、彼は生まれてすぐに両親がいなくなって里親から育てられたと聞いたことを思い出した。
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