利用者の意思や希望を第一としてとらえて、援助することをパーソンセンタードケアや利用者主体などといって、これに異論を唱えると、おまえは優しさが足りない、福祉の仕事をする資格がないと言われかねない。でも、夕食を六時にすることにこだわったせいで職員のローテーションが難しくなった。在宅では、五時に夕食がすんでいるところも珍しくない。毎日の入浴が普通だとして入浴回数を増やす努力を強いたばかりに、流れ作業の入浴になって職員は一日中入浴介助する羽目になった。介護職員を確保するには、介護という仕事が、処遇の悪さを「愛」「優しさ」「熱意」でごまかすのでなく、普通の労働にならなければならない。今の介護保険ではどんなにしても、利用者が満足できるケアはできない。だとすると、介護という仕事がもっと楽になることも考えるべきではないだろうか。

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